つい先日、グラフィックデザイナー細谷巖さんの展覧会がギンザ・グラフィック・ギャラリー(ggg)で行われている記事を見かけたので、ぶらりといってきた。
正直、どんな作品を作られた方なのか何も知らないまま見てきたのだが、札幌オリンピックやキヤノンAE-1、キューピーマヨネーズなど、これまでに見たことのある作品がいくつも並んでいた。
そして、細谷さんの若い頃の作品を目にすると鳥肌が立った。
まだコンピュータもなかった頃の1960年代に、これほどまでのクォリティなのだから。
むしろアナログの暖かさがあって新鮮だった。
作中の空間、映像、輪郭、文字、どれをとっても、官能的という言葉以外見つからない。
どの作品も実にシンプルで、衝撃的である。
地下1階の展示会場には新作が展示されており、各作品にまつわるエピソードや関係の深いフレーズがあしらわれていた。
その表現が明快に真理を突いていて心が洗われた。
その展示をまとめた冊子も売っていたのだが、買ってこれば良かった・・・。
実家がある意味広告業であることも影響して、
私はデザイナー関係の仕事についてみたいと夢見た頃があった。
いろんな作品をたくさんトレースしたし、オリジナル作品もいくつか作った。
その一部は父親の仕事に使ってもらったりもした。
そして、未だに芸術をわかってる気取りで構えてしまうところがある。
でも最終的に私はその道を選ばなかった。
なぜかというと、私には「センス」がなかったから。
そして、社会で冒険をする勇気がなかったから。
どちらかといえば後者の方が強いのだが、
細谷さんの展示のなかに確かこう書かれていた。
「センスがない人はだめ」
「センスは生まれつき」
認めたくないけど、その通りなんだと思う。
細谷さんの作品を目の当たりにしてこの文言を見ると、この言葉がすっと腹に落ちた。
でも、たまには何か文字を描きたいなぁ。最近描いてないなぁ。













